ニコン:最大1000人削減 不振の半導体装置やカメラ
毎日新聞2016年11月8日 10時22分(最終更新 11月8日 10時22分)
ニコンが半導体製造装置事業やデジタルカメラ事業で最大1000人規模の国内の人員削減を検討していることが8日、分かった。海外勢の台頭や市場の縮小により不振が続いているため。
ニコンは医療機器などの新規事業の育成に力を入れている。半導体露光装置を組み立てる熊谷製作所(埼玉県熊谷市)などが削減の対象になるとみられる。
ニコンの露光装置は世界の市場占有率で1990年代まで首位だったが、近年は競業のオランダ企業に追い越され、赤字が続く。カメラ事業もスマートフォンの普及でコンパクトカメラを中心に市場が縮小している。
収益に貢献していた訪日外国人による爆買いの鈍化などもあり、ニコンの岡昌志副社長は8月の記者会見で「爆買いを特需と考え、今のうちに既存事業の構造改革を進める」との考えを示していた。
ニコンは8月に2017年3月期の連結売上高予想を従来に比べて200億円少ない8200億円に下方修正した。(共同)