ギリシャ:支援継続を申請へ EUの受理、不透明
毎日新聞 2015年02月18日 11時12分
【ロンドン坂井隆之】ギリシャのチプラス政権が、欧州連合(EU)に対し、2月末に期限を迎える金融支援の延長を18日中に申請する方針であることが明らかになった。複数の欧州メディアが報じた。延長期間は4〜6カ月程度を想定し、厳しい財政緊縮が条件の現行支援策を見直してEUとの間で新たな支援枠組みに合意するまでの「つなぎ」措置と位置づける。ただ、EUは緊縮策の履行を支援継続の条件としており、ギリシャの申請に応じるかは不透明だ。
先月の総選挙で勝利したチプラス政権は、現行の金融支援を「人道的危機をもたらした」と批判し、延長を拒否してきた。EU側は16日のユーロ圏財務相会合で、ギリシャ政府が20日までに支援の延長を申請しない限り、2月末で支援を打ち切る意向を通告。資金繰り悪化による財政破綻の危険が高まる中、ギリシャ側の対応が注目されていた。
EUは、ギリシャからの支援延長要請があれば、20日にユーロ圏財務相会合を開いて対応を協議する構え。ギリシャが支援継続を求める現実路線に転じれば、こう着状態の交渉が進展する可能性がある。ただ、ドイツのショイブレ財務相は「現行の支援策を延長するなら(緊縮策の)義務も果たすべきだ」と述べており、延長申請の内容次第では支援打ち切りのリスクは残る。