「イスラム国」人質:シリア北部 国境に双眼鏡の男 ISメンバーが監視か
毎日新聞 2015年01月31日 東京朝刊
【アクチャカレ(トルコ南部)大治朋子】シリアに接するトルコ南部アクチャカレの国境検問所付近では、身柄交換の期限と設定していた29日の日没に近い午後5時前ごろ、ISメンバーと見られる黒ずくめの服装をした男たちが建物の屋上に姿を現し、国境沿いに集まる取材記者らを双眼鏡でのぞいていた。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラ・イングリッシュの記者によると、男たち10人以上がビルの屋上に立ち、1人が双眼鏡でこちらを見ていた。ちょうどイスラム教徒が夕刻の礼拝を行う時間帯で、一部の地元住民は「IS側から『神は偉大なり』という叫び声が聞こえた」と話した。
トルコ南部とシリア北部の国境は長く、一部はアクチャカレのように検問所を越えるとすぐにISの領域が始まる。
ISは昨年、アクチャカレ検問所付近で拘束したフランス人記者らを解放している。